リスク分類と前立腺がんの治療の選択 

 
   前立腺がん治療の選択肢はリスク分類によって異なる
       
       

  

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前立腺がんのリスク分類

 
前立腺がんの原因 
主な症状
前立腺がんの生存率
検査・PSA 
生検とグリソンスコア
前立腺生検 
前立腺がんの病期 
ノモグラムとは 
リスク分類
各腫治療法 
治療法の選択 
手術
放射線療法 
外部照射による治療
ブラキセラピー
内分泌療法 
抗がん剤治療 
無治療PSA監視療法
HIFU(ハイフ)治療 
再発・合併症対策 
骨転移 
再発と再燃への対処
尿失禁の対策 
リンパ浮腫の対策 
性機能障害の対策
排尿・排便障害 
内分泌療法の副作用
患者の食事の注意点
日常生活の注意点 
緩和ケア
疼痛の緩和 
前立腺肥大症とがん 
         
   

リスク分類により,主な治療法が決定される


いくつかの検査結果から,前立腺がんであるという診断が確定されると,治療法が選択されることになります。

前立腺がんの治療においては,待機療法,手術,外部照射による放射線治療,小線源治療,ホルモン治療,抗がん剤治療など多くの選択肢があり,慎重で適切な選択が必要です。

一般的には,直腸診や生検,画像診断から導きだされる病期(ステージ),悪性度を表すGS(グリソンスコア),PSA値から,それぞれの患者ごとにリスク分類をおこない,治療法を決定します。

よく使用される前立腺がんのリスク分類として,アメリカのハーバード大学のダミコ博士が提唱したD’Amicoのリスク分類があります。     D’Amicoのリスク分類
 リスク群  低リスク 中リスク   高リスク
病期  T1c-T2a  T2b  T2c 
グリソンスコア(GS) 2-6  7  8-10 
PSA値(ng/ml)  10以下  10<,20以下   20<


またNCCN(世界25の主要がんセンターNPO)が提唱する,NCCNガイドラインによるリスク分類もあります。           NCCNガイドラインによるリスク分類
 リスク群  低リスク 中リスク   高リスク
病期  T1T2a  T2bT2c  T3a 
グリソンスコア(GS) 2-6  7  8-10 
PSA値(ng/ml)  10>  1020  20<

この中で,低リスクは,腫瘍がまだ小さく,進行も遅いため,すぐに治療を開始しなくとも,大事に至ることがなく,経過観察など,安全に治療の延期が可能と考えられるグループです。

一方の高リスクは,腫瘍がある程度の大きさになり,がんの悪性度も高いと考えられるグループで,手術・放射線・薬物治療などの治療法を2つ以上,併用することが多いグループです。

また,中リスクは低・高リスクの中間に位置するグループです。


前立腺がんの治療アルゴリズム     前立腺癌診療ガイドライン2012年版より改変

   
             
 
 
 
           

リスク分類による治療法決定の問題点


前立腺がんの治療選択の問題となる点に生検の確実性の問題があります。

たとえ高リスク群の腫瘍が存在したとしても,生検のときに針が当たらなければ,確認はできません。

また,生検で腫瘍をとらえたとしても,前立腺がんは,腫瘍組織の中でも悪性度が異なることが多く,その部位が,悪性度の低い部位であった可能性もあります。

したがって,生検から得られたがん細胞を顕微鏡で調べて判定する臨床的悪性度と,実際に手術で切りとった組織を顕微鏡で検査して判定する病理学的悪性度が異なることも多いのです。


生検では低リスク群だったのに,手術後に病理検査をしてはじめて,手術には適さなかった中リスク群や高リスク群だったとわかることもあります。

手術をしてはじめて悪性度の高いがん細胞があることがわかったとしても,再発のリスクは高くなってしまいます。

さらに,現在の技術では,微小転移を確実に読みとることはできず,ごく小さな転移が前立腺以外の部位に広がっていても,画像検査で見逃されてしまうことも多いのです。

事実,低リスク群や中リスク群と診断されて手術をした後に,再発した症例は少なくなくありません。

このようなことから考えると,
たとえ,低リスク群でも,慎重に治療法を選択する必要があります。

このような問題を避けるため,アメリカでは病期・グリソンスコア・PSAの3つの指標から,浸潤や転移を予測できるノモグラムが積極的に使用されていますが,日本ではまだ普及していないようです。
         
                       


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