前立腺がんの検査・PSA

   
            前立腺がんの検査では有効な腫瘍マーカー・PSA
                 
                 

  

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前立腺がんの検査・PSA

 
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前立腺がんの検査では,まず,PSA検査や問診,直腸診,尿検査などによって,がんの疑いがあるかどうかを判定します。(スクリーニング)

次にがんの疑いがあると判定されると,前立腺生検で,確定診断します。

さらには腫瘍の広がりや位置などを詳しく調べるために,CT,MRI,骨シンチグラフィなどをおこないます。


前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA検査


PSA検査とは,採取した血液に,検査薬を投与し,血液中の前立腺特異抗原(PSA)とよばれる酵素の量を測定するもので,PSAは前立腺がんの腫瘍マーカーとなります。

腫瘍マーカーとは,体内に腫瘍が発生した時に,腫瘍の細胞組織が血液中に放出するタンパクなどのことで,がんの有無や進行度,再発などの発見をする目安となるものです。

この前立腺特異抗原(PSA)とよばれるタンパクは,前立腺がんの時には高くなりますが,このことがわかったのは,最近のことです。

現在,前立腺がんは,日本だけでなく世界的にも増加していますが,これはPSA検査の普及によって,前立腺がんの発見率が上がったことも一因とされています。

このPSAの導入により前立腺がんの発見は5~6年は早くなったといわれています。

一般に,1㎖の血液中に含まれるPSAは4.0ng(ナノグラム)以下が基準値とされており,前立腺がんの患者の90%はこれより高い値を示します。

              PSA値による判断の目安
   
 PSAの数値  判断の基準  
 4.0以下 一般には正常と判断
ただし,がんの疑いが皆無ではない
  
 4.1~10.0 グレーゾーンと判断
前立腺がんの可能性がある(15~30%)
ただし,がん以外の前立腺の病気も疑われ,どちらかははっきりわからない
 10.1~20.0 前立腺がんが疑われる
40~50%に前立腺がんがある
   
 20.1以上 50%以上前立腺がんの可能性があり,かなり広がっている可能性がある  
 


PSA検査の重要性


このPSA検査により,死亡率が4割も低下することが,スウェーデンの研究により,発表されています。(下図参照)

この研究では,前立腺がんの患者を検査を受けた人と受けない人のグループに分け,14年間追跡調査したものです。

       


したがって50歳以上の人は,定期的にこのPSA検査を受けたほうがよいとされています。

また,父または兄弟に前立腺がん患者がいた場合には,遺伝性のリスクもあるため,若年で発症する可能性が指摘されており,40歳を過ぎたらこの検査を受けることが推奨されています。


腫瘍マーカー検査PSAの問題点


PSAは前立腺がんの発見に有効ですが,問題点もあります。

このPSAは必ずしも前立腺がんにだけ特異的に存在しているわけではありません。

たとえば,前立腺炎や前立腺肥大症でも高くなりますし,特に急性前立腺炎の場合や,大きな前立腺肥大症がある場合には特に高くなります。

前立腺肥大症の20%はPSAが4ng/ml以上の値を示します。

また前立腺をマッサージし後や,射精した後には高くなる場合があります。

実際に10ng/mlより高い値を示しても,20%の人にはがんがありません。

このように1回の検査で高い値が出ても,必ずしも前立腺がんではない場合もあります。


一方で,PSAが4.0~10.0ng/mlのグレーゾーンで,直腸診でその部位にがんがないと診断されても,生検では25%の人にがんが発見されています。

さらに,最近ではPSAが4.0以下でも,腫瘍が発見されるケースは珍しくありません。

近年では,特に若い男性で早期の前立腺がんが発見されることも多いことから,判断の基準を年齢別にして,2.5や3.0にした方がよいとも,いわれるようになってきています。

病院によっては,2.5以上の患者に生検を勧めるところもあります。



PSAのF/T比による診断 

PSA値は,腫瘍のみに特異性があるわけではないので,それだけで判断は難しいという面があり,その不確実性を少しでも改善しようとした測定方法も考案されています。

その一つが,現在最も多く利用されているFreePSA/total PSA比(F/T比)であり,PSAの中のfreeのPSAとtotalのPSAの比を測定する方法です。

PSAには,タンパクと結合したPSAと,結合していない遊離PSAがあります。

freeのPSAは何にも付いていない遊離PSAで,totalのPSAはPSAに蛋白が付いているPSAとfreeの遊離PSAを足したものです。


前立腺がんの場合にはtotalのPSAが増加するため,F/T比は下がります。

通常の場合F/T比は25%以上ですが,25%以下になると,前立腺ガンの疑いが高くなります。

F/T比が25%ある場合には前立腺がんがある可能性は10%ですが,F/T比が25%以下の場合には,がんの可能性が上がり20%になります。

さらにF/T比が10%以下になると50%以上の人に前立腺がんがある可能性があるとされています。

治療などによって,このF/T比が上昇してくる場合,すなわちfreePSAが増えるような場合には生存率も上昇するといわれています。


   
 
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問診と尿検査


問診では,これまでにかかった重い病気や排尿状態,気になる症状,性生活,家族の病歴などの項目があり,これらは重要な基礎データになるので,答えにくいことでも,正直に記入しなければなりません。

さらに国際前立腺症状スコア(IPSS)の表に記入し,排尿障害のレベルを数値化することで,前立腺肥大の重症度が診断されます。

この数値は肥大症のレベルを判断するためのもので,腫瘍の進行度などを判断するためのものではありません。

ただし,前立腺肥大症の重症度により,治療法の選択も変わってくるため,この数値は必要なのです。


           国際前立腺症状スコア(IPSS)
  
全項目の合計点数が    
0~7点=軽症       
8~19点=中等症     
20点以上=重症       
            

度 
 
 
  質問項目             






 
























 






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尿検査では尿の色,にごり,臭気が検査され,さらに尿を分析器にかける検査が実施されます。これにより,尿タンパク,尿糖,尿潜血反応,感染の有無などがわかります。

血尿がでたときは,膀胱癌,腎盂(じんう)癌,尿管癌の可能性を調べるために尿細胞診がおこなわれます。

尿流量測定検査や残尿検査もおこなわれ,前立腺肥大や,膀胱の異常などもチェックされます。



直腸診


直腸診は肛門から指を入れて,直腸壁ごしに前立腺をさわって,その感触で,前立腺の大きさや弾力性,表面のなめらかさなどを確認します。

この直腸診は,PSA検査でも正常値を示すような一部のがんの発見に有効です。

さわってみて,固く,ゴツゴツしているようなら,がんの可能性があります。

しかし,指で触れて確認できる場合には,すでに腫瘍がカプセル(前立腺の外郭)の外に出ている可能性があります。

TNM分類では,ステージT2~T4程度まで進行しているがんであり,T1cなどの初期では,この検査だけではわかりません。

さらに,指で確認できるのは,前立腺の背面側であり,前面に発生している腫瘍は確認できません。


超音波検査


超音波検査には,経腹的超音波断層法と,経直腸的超音波断層法かあります。

前者は,超音波を腹部から当て,前立腺の断面をみますが,後者では,発信器のプローブを肛門から挿入します。

このプローブを直接入れる方法では,経腹的超音波断層法よりも鮮明で正確な画像を得ることができます。

この検査では,超音波の画像から,前立腺がんの部位を推定することも可能です。

ただし,ある程度腫瘍が大きくなければ観察することはできず,さらには,がんと同様な画像が像が炎症などでも見られらることもあり,超音波による診断も確率は30%以下とされています。


生検


各種の検査により,がんの疑いが濃厚になった場合,前立腺の組織を針を刺して一部採取する
前立腺生検を行います。

この検査では,顕微鏡で腫瘍の組織の細胞の形から,がん細胞の有無やがんの大きさや悪性度を診断します。

現在では,がん細胞の組織構造から,その悪性度をグリソンスコア(2~10)として診断します。



画像診断


前立腺生検で前立腺がんが発見された場合,治療方針を決めるために,腫瘍の位置や広がり,転移を調べるためにCT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像撮影),骨シンチグラフィーなどがおこなわれます。

CT検査では,エックス線で撮影したデータをコンンピュータで,処理し,輪切りにした鮮明な画像にします。

この検査では,がんがリンパ節や肝臓などの転移しているかなどの進行度がわかります。

しかしCTには限界があり,骨盤内のリンパ節が大きくなっていることはわかってもそれが,転移
によるものかは,はっきりわかりません。また,CTでは,前立腺の内部の様子まではわかりません。


人体の磁気共鳴作用を利用し,体に電磁波を当ててコンピュータで画像化するMRIでは,腫瘍の前立腺被膜への広がりや,精嚢,直腸,膀胱など,周辺臓器への広がりを調べるのに適しています。

さらに,経直腸コイルなどを用いて前立腺部の病巣や,皮膜外への浸潤や精嚢への浸潤などをくわしく撮影できる方法もありますが,バルーンを入れるため,苦痛も伴います。

近年のMRIによる検出技術はかなり向上し,MRIで異常所見のない症例に生検を行っても,前立腺がんが発見される可能性は低いといわれています。


また,前立腺がんは,骨転移しやすいため,早期の骨転移の発見に重要な役割を果たしている検査法が骨シンチグラフィーです。

この骨シンチグラフィーとは,骨にできたがん病巣に集まる性質があるテクネシウム(放射性同位元素)を静脈注射もしくは点滴した後に撮影をします。

がんのある部分にテクネシウムが集積し,撮影すると,黒く映し出されるので,転移がわかるのですが,炎症や骨折の場合も黒くなるため,これだけで正確な診断はできず,MRI検査などほかの検査と合わせて総合的に判断します。


 
       
 
 
   
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